”カラカラ”

Log Days…
酒器を一つ、大事に持っている。

もうそろそろ40年にもなるそんな以前。
ゼネコン会社の社員だった時分。
国道58号線の宜名真トンネルの建設工事のために東京から赴任した。

辺士名から更に北の地域との交通の利便性は格段に変わる・・・。
あの険しい”戻り道”を解消するために茅打ちバンタの崖下を掘り抜くトンネル工事。
当時、沖縄県下で最長のトンネルになる注目の工事だった。

工事に着手する前には期間中の安全を誓う安全祈願祭を執り行うのだが、錚々たる顔ぶれだったことを覚えている。

その祭事の引き出物としての記念品。
本土からの参列者も多いからとお土産の意味も添えてこれを選んだ。

ただ、元来アルコール類とはとんと縁がないオイラ。
箱のまま長くお蔵入りをしていた品。

それがこの・・・”カラカラ”。
徳利と、ミニチュアのような小さなお猪口がセットになっている。
取っ手が龍の頭。絵柄に深い琉球の伝統を感じる。

泡盛の酒器といえばコレで、料理屋などでは当たり前に使われているとか・・・知らなかったよ。

OTKA6.jpg OTKA7.jpg

宜野湾に残る民話に・・・。
ある酒好きな坊さんが丸い餅から発想して絶対に倒れない徳利を作った。
その塩梅がとても良くて、周りから「貸せ・貸せ(方言のカラー・カラー)」と評判になった。
それが語源になった・・・とある。
また一説では・・・。
器の中に陶器の玉を入れた形のものがある。
泡盛が少なくなると注ぐ時に中の玉がカラカラと踊って音を立てることからそう呼ばれるようになったとか・・・。

このカラカラが北上、鹿児島や熊本へ伝わって、形もそして磁器製に変わり今に・・・。
暑い沖縄では酒を燗する習慣がない。
器を直火にかけることもなく・・・だから徳利も陶器製でいいのである。

来歴や纏わる話を知る度に大切さが増してくる。

来年、新年の元旦にはこれでお屠蘇でも頂いてみるかクィーッと気分だけ。
大下戸なくせに・・・。

宝物の由来 | Home | 昭和臭~い”ベーゴマ”の話
このページのトップへ